デザインB専攻
デザインのあり方を問い続け、わくわくな未来のためにチャレンジできる新専攻
産業化や国際化、情報化など、近代以後のさまざまな取り組みは、便利で豊かな暮らしを提供してきた一方、環境問題をはじめとする社会問題をもたらしています。社会が抱えるこのような重大な課題に対して、デザインとして何が提案できるかを考え、既存の枠組みや概念を超えて、より実験的?先端的なアプローチで取り組む「デザインB専攻」を新設しました。学生は、異なるテーマで設定された授業(ユニット)を自分自身で選択し、既存のデザイン領域だけでは捉えられないさまざまな諸課題に取り組み、人間とデザインについて総合的で根源的な理解を進め、デザインの意味と役割を拡張することを学びます。未来を切り拓くプレーヤーとして、社会の中にある未知で未解決の課題を発見する能力を養い、従来のデザインの手法だけでなく、独自性、革新性と批評性を重視し、学生がコンセプトから実用的な解決方法までを自分たちで考え実行できるようになることを目指します。
名称「デザインB」について
専攻名であるデザインBの「B」は、「生成変化」を意味する“Becoming”から頭文字を取っています。これは、必要に応じて自分たちを組み替える私たちの姿の描写として、あるいはデザインの常に新しく生まれ、進化し変化していく営みの形容として適切な表現であると考えています。それ以上に、デザインのアウトプットやデザインのあり方を「これである」と指定しないメリットがあります。新しいデザインB専攻では、常に変化に適応し続けられるデザイン教育のシステムの構築と、絶えず変化していく新しい社会実装の形を実験的に模索していきます。「B」と省略したのは、学生が何を学べるか分からない環境にあえて自分の身を置く、つまりは自分の学びを主体的に創造していきたい、チャレンジしたいという資質を持った学生に、デザインB専攻を選択してもらいたいからです。デザインBでの学びを通して、不透明で分かりにくいこの現代社会を生き抜く能力、デザインする力を身につけてもらいたいと考えています。
教育理念


基礎と応用、さまざまな領域を横断し、主体的に学ぶ学生を育てる
基礎と応用を横断して、多種多様な領域の課題を各自の関心に応じて主体的に選び、組み合わせることができます。また、学びたいことに合わせて学習の新たな選択肢を要望することが可能で、学生と専攻が共に学びを構築します。変化する社会に合わせて柔軟に成長し、自己を生成変化させることができる人物の育成を目標とします。
人文?社会科学的な学びを含むデザイン教育
デザイン理論に加え、人文?社会科学などを含む思考系授業と実技系授業の連携により、自然、社会などに対する知識と幅広い現代の諸問題と向き合い、問いを発見し、新しいデザインのあり方を生み出すべく挑戦し、実験的な態度で繰り返し、実践?検証を試みる志向性を養います。
学年を横断した対話的な授業
ゼミや選択課題などの学年を横断した授業の中で、他者と議論し、幅広い視点と対話力を培い、自らの考えを表現する能力を身につけます